鼻炎とうまくつきあう
アレルギー性鼻炎は、生活習慣や食事、運動などによって症状が緩和できるといわれています。
鼻炎で悩んでいる方は、少しずつ生活習慣を変えていくよう心がけて、うまく症状に対処していきましょう。
アレルギー症状によいとされる食品は?
花粉の飛散する時期や、かぜではないのに鼻がムズムズしたりするようなときに、症状が出にくくなるといわれる食品があります。
とくにアレルギーによる鼻や目のトラブルによいとされているのは、シソ、シジュウム、甜茶、凍頂(とうちょう)ウーロン茶、ベニフウキ茶、スギ茶などです。
このほか、免疫にはたらくとされている食品に、乳酸菌、プロポリス、ビール酵母、ホップ抽出物、バラ抽出物、リンゴポリフェノールなどがあります。
さらに、体質の改善を目的に、クロレラ、スピルリナ、もろみ酢、カルシウム、エキナセア、ネトル、トマト抽出物、サジーなどが利用されることもあります。
いずれも食品なので、いろいろと試してみて、ご自身の体調に合ったものが見つかるといいですね。
アレルギーによる鼻や目のトラブルによいとされる食品 | アレルギー全般によいとされる食品 | アレルギー体質の改善を目的に用いられる食品 |
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など |
など |
など |
アレルギーによる鼻や目のトラブルによいとされる食品
- シソ
- シジュウム
- 甜茶
- 凍頂ウーロン茶
- ベニフウキ茶
- スギ茶
など
アレルギー全般によいとされる食品
- ビール酵母
- プロポリス
- 乳酸菌
- ホップ抽出物
- バラ抽出物
- リンゴポリフェノール
など
アレルギー体質の改善を目的に用いられる食品
- クロレラ
- スピルリナ
- もろみ酢
- カルシウム
- エキナセア
- ネトル
- トマト抽出物
- サジー
など
鼻炎の症状をやわらげる対処法は?
鼻炎は、普段の生活で症状をやわらげることができます。
たとえば、鼻水や鼻づまりが続く場合は、加湿器などを置いて部屋の湿度を一定に保ち、乾燥しないようにしましょう。
また、お風呂に入ると、鼻腔が温まり、血液が循環して鼻の通りがよくなります。
実は体の冷えも鼻炎症状を悪化させやすいのです。
このほか、鼻炎は疲労やストレスなどで、症状が悪化しやすくなります。
忙しいときも十分な睡眠や休息をとるよう心がけましょう。
できるだけ生活のリズムを整え、ストレスをためないようにしましょう。
ストレスで自律神経が乱れたり、免疫系に影響したりして、アレルギー症状が悪化することにもなりかねません。
リラックスできる時間を過ごし、気分転換できる運動や趣味を楽しむといいですよ。
アレルギー性鼻炎の対処法
アレルギー症状を悪化させないためには、アレルゲンを避けることが最も大切です。
花粉がアレルゲンの場合
日頃から花粉の飛散情報をチェックし、外出のときにはメガネやマスクをするなど、アレルゲンが付くことを避けるようにします。
花粉症専用のメガネやマスクも活用するとよいでしょう。
メガネやマスク、帽子などをつけると、つけていないときと比べて、体につく花粉の数を半分以下に抑えられるともいわれています。
また、花粉を家に持ち込まないように、家に入る前に花粉をよく払い、手洗い、うがい、洗顔などをするようにしましょう。
アレルゲンがハウスダストの場合
ハウスダストや布団の中に潜むダニ。
とくに布団のダニは、布団を干しても日の当たっていない後ろ側に回って生き残ったり、そのフンや死骸がアレルゲンになったりします。
そのため、布団には乾燥機と掃除機の両方を使用するとよいでしょう。
布団乾燥機でまずダニを殺し、その後、掃除機でダニのフンや死骸を念入りに吸い取ります。
シーツや布団カバーは週1回以上洗濯します。
掃除を行う際には、吸い込まないようにマスクも着用することも忘れずに。
ハウスダスト対策の場合は、とくに部屋の掃除をこまめにするようにしましょう。
掃除機は、畳一畳あたり30秒以上週2回を目安にかけたいものです。
鼻をすっきり通す鼻うがい
「鼻うがい」とは、鼻に水を入れて口から出す洗浄方法です。
鼻粘膜の鼻の奥深くに付着した花粉を洗い流すことができます。
しかし、鼻から水を入れて口から出すのは、鼻が痛くなりそうだし、難しそう…。
そんな方には、鼻から水を入れて鼻から出す方法もあります。
洗面器に水を入れて吸い込む方法や鼻うがい用のボトルも数百円で購入できます。
水を入れると、体液との浸透圧の違いで鼻が痛くなります。
そうならないようにするには、体液と同じ塩分濃度である0.9%の塩水を作り、片方の鼻を手で押さえて水を吸い込みます。
飲み込まないように息を止めて鼻から出しましょう。
両方の鼻の穴で3~5回ずつくり返し、軽く鼻をかんで終了です。
このやり方に慣れてきたら、水を口から出す練習をしましょう。
鼻から水を吸い込んだら、息を止めながら少し上を向くと、水が口のほうへ流れやすくなります。
また、鼻から出す場合よりも水を勢いよく吸い込み、口から水をはき出します。
ちょっとコツが入りますが、慣れてくると鼻がすっきり。
鼻の中のアレルゲンだけでなく、ほこりやウイルスも流し出せるので、かぜの予防にもつながります。
出典:厚生労働省「花粉症の正しい知識と治療・セルフケア」