知っているようで知らない下痢のお話~下痢が続くとき~
下痢になりにくい健康な腸をつくる!
下痢が長引くと、腹痛に苦しむだけでなく、排便回数が心配で外出もままならなくなります。そんなつらい状態からは少しでも早く解放されたいもの。通常は、市販の下痢止めの薬で対処できますが、なかには病院での治療が必要な場合もあります。また、自宅で療養する場合でも、適切な対処法を知っておくことで、症状の悪化を防ぐことができます。
こんな下痢のときはすぐ病院へ
急な下痢は、下痢止めの薬をのんで安静にすれば、数日で回復することを多くの人が経験で知っています。しかし、次のような場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
- 経験したことがないような激しい下痢が起こる
- 便のなかに血液が混ざっている
- 吐き気や嘔吐、発熱をともなっている
- 同じ食べ物を食べた人にも同じ症状が起きている
- 症状に改善の気配がなく、むしろ悪化している
- 尿が出にくい、口が異常に渇くなどの脱水症状がみられる
- 排便後もずっと腹痛が続いている
なお、お年寄りやお子様、持病のある方は、これらに当てはまらなくても早めに病院を受診するようにしましょう。
下痢のときの食事
下痢になると、排便回数が増え、体内の水分や電解質(ナトリウムやカリウム)などが体から失われていきます。その補給のためには、身近なところでは、常温の水やスポーツドリンクが適しています。
少し症状が落ち着いてきたら、消化のよい炭水化物をとるようにしましょう。おかゆ、おもゆ、うどん、野菜をやわらかく煮込んだスープや味噌汁、すり下ろしリンゴなどがおすすめです。
反対に消化の悪い食べ物は、脂肪分の多い肉や魚、そば、ラーメン、生野菜や海草、菓子パン、ケーキなどです。なお、コーヒーや炭酸飲料、アルコール類は、おなかに刺激を与えるので控えましょう。
日頃から腸をいたわる
体質的に下痢になりやすいという人は、日頃の生活を振り返って、腸の健康に良くないことをしていないかを考えてみましょう。
食生活で、
- アルコールや冷たい物を飲みすぎていませんか?
- 外食が多く、栄養のバランスが乱れていませんか?
生活習慣で、
- 睡眠不足や運動不足が続いていませんか?
- 仕事などでストレスが続いていませんか?
- 体が冷える環境で過ごすことが多くありませんか?
腸内環境が乱れると下痢や便秘を起こしやすくなります。下痢になりやすい人は、食生活や生活習慣を見直し、腸内フローラ※を良い状態に保つことを心がけるようにしましょう。