痛みをラクに!自宅でできる簡単メソッド

肩こりがみるみる軽くなる!
プロトレーナーが教える毎日続けたい簡単ピラティス&トレーニング

Vol.2肩こりがみるみる軽くなる! プロトレーナーが教える毎日続けたい簡単ピラティス&トレーニング

朝・夕1日2回の習慣化で、腕の上下運動が楽になる

家の中で過ごす時間が増えている今、運動不足が気になっている方、また慣れないリモートワークでストレスや体の痛みを抱えている方が増えているようです。中でも多くの人が悩まされているのが「肩こり」。生活様式が変化してからひどくなったという声も聞こえます。

そこで今回は、「肩こり」にスポットを当て、自宅で気軽にできるピラティスと簡単なトレーニングを、おふたりのプロトレーナーに教えていただきました。

監修 : 山本チャーリー周平トレーナー

監修 : 山本チャーリー周平トレーナー

コードブック株式会社執行役員。米国認定アスレティックトレーナー。ネバダ州立大学ラスベガス校アスレチックトレーニング学科卒業。アイスホッケー男子日本代表トレーナー、日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ)を務める。また、2年連続賞金王の今平周吾プロの専属トレーナーも2020年から務める。
http://www.cordbook.net

監修 : 辻本キャシーあゆみトレーナー

監修 : 辻本キャシーあゆみトレーナー

学習院女子大学卒業後に劇団四季入団。 「ライオンキング」「マンマミーア!」「コーラスライン」「エビータ」 に出演。自身の怪我と向き合う中でピラティスと出会い、劇団四季退団後は、ピラティスインストラクターとして、スタジオレッスンだけでなく、企業向けセミナーで女性向けの美容や若々しいカラダを維持するためのセルフケア、トレーニングなど幅広く指導している。

「肩こり」は筋肉のバランスが崩れることで引き起こされる!?

日本の国民病ともいわれる肩こりですが、最近の生活様式の変化によって、この悩みを抱える人が、グンと急増しているそうです。
リモートワークでは、環境が整っていない自宅で長時間パソコンやスマホに向き合わなければなりません。これは、首や肩に想像以上の負担をかけることになります。さらに、通勤・通学がなくなったために起こる慢性的な運動不足もプラスされ、筋肉が弱ることも肩こりを招く一因になっているようです。

「肩こり」は筋肉のバランスが崩れることで引き起こされる!?

「肩こりの原因は、正常な筋肉のバランスが崩れてしまった状態、いわゆる“クロスシンドローム”にあるといわれています。長時間のデスクワークでは、首や肩の後ろ側にある凝り固まりやすい筋肉、上部僧帽筋(じょうぶそうぼうきん)・肩甲挙筋(けんこうきょきん)と、弱く緩みやすい首の前の筋肉、深部頸椎屈筋群(しんぶけいついくっきんぐん)のバランスが取れず、悪い姿勢が続くために肩こりが引き起こされます。

今回、私がみなさんにお伝えするのは3つの簡単なトレーニングです。毎日続けることで、崩れてしまった筋肉のバランスを調整し、姿勢を正すことで肩こりを解消します」(チャーリーさん)

肩こりは、猫背や巻き肩など姿勢の悪さも大きな原因の一つです。

「肩こりは、猫背や巻き肩など姿勢の悪さも大きな原因の一つです。そこで、私は背骨を縦、横、前後に動かす3つのピラティストレーニングをお伝えします。人間の体を中心で支える背骨は、姿勢や動きを司る大切な役割を担っています。背骨をほぐし、そのまわりにあるインナーマッスルを鍛えることで、ピンと背筋の伸びた正しい姿勢を手に入れることができます。このトレーニングを続けることが肩こり解消の一助になると思います」(キャシーさん)

バンザイトレーニングから掃除機トレーニングまで!
肩甲骨から首まわりを鍛えて肩こりを解消する!

チャーリートレーナーが教えてくれるのは、肩甲骨や上腕、首の筋肉を鍛える3つのトレーニング。どれも家事や仕事の合間に行える簡単な動きです。肩や肩甲骨まわりの筋肉をほぐし、適度に鍛えることで血行がよくなり、肩こりの改善につながります。

① バンザイトレーニング

肩甲骨まわりをしっかりと伸ばすバンザイトレーニング。ポイントは、しっかりとお尻を突き出し、腕をピンとまっすぐ伸ばすこと。1セット5回で1日3~5セット行いましょう。

バンザイトレーニング
しっかりとお尻を突き出し、肩甲骨をくっつける意識で肘を曲げます

しっかりとお尻を突き出し、肩甲骨をくっつける意識で肘を曲げます

腕を体の傾きに沿うよう、ピンとまっすぐ伸ばしましょう

腕を体の傾きに沿うよう、ピンとまっすぐ伸ばしましょう

② にわとりトレーニング

緩みがちな首の前部分の筋肉を鍛えるにわとりトレーニング。ポイントは、あごを引く際、しっかりと引ききること。1セット5回で1日3セット行いましょう。

にわとりトレーニング
首を前に曲げます。この時、体の軸は動かないよう頭だけを前に突き出します

首を前に曲げます。この時、体の軸は動かないよう頭だけを前に突き出します

しっかりとあごを引きます。あごと首がくっつくようしっかりと引ききってください

しっかりとあごを引きます。あごと首がくっつくようしっかりと引ききってください

③ 掃除機トレーニング

脇と背中を伸縮させ、肩まわりを中心に鍛える掃除機トレーニング。ポイントは、伸ばす時の脇、引く時の背中を意識して動作すること。1セット5回で1日3~5セット行いましょう。

掃除機トレーニング
スタンスをしっかり広げ、腕を前に突き出します

スタンスをしっかり広げ、腕を前に突き出します

突き出した腕を背中を意識して引きましょう。スタンスを逆にして、反対の腕も同様に行います

突き出した腕を背中を意識して引きましょう。スタンスを逆にして、反対の腕も同様に行います

「すべてを一気にやる必要はありません。どれか一つでもいいので毎日続けてみてください。肩まわりを無理なく鍛えることで、肩こりのつらい症状は改善していくはずです」(チャーリーさん)

正しい姿勢を身につけるための背骨の柔軟!
呼吸を意識して行ってみよう

キャシートレーナーが教えてくれるのは、背骨と背中のインナーマッスルを鍛える3つのピラティストレーニング。自宅の椅子を用いたり、壁を使ったりすることで、背骨と周囲の筋肉を簡単にほぐすことができます。背骨をしっかりと動かすことで、運動不足の体を目覚めさせ、姿勢を正す効果があります。

④ 背中をほぐす猫背鳩胸ストレッチ

背骨と背中をしっかり前後に屈伸するトレーニング。椅子には浅く座り深く呼吸をするように動作してください。1セット5回で1日3セット行いましょう。

椅子に浅く腰かけます

椅子に浅く腰かけます

腕を合わせ、水平に前方へ突き出します。目線はおへそのあたりを見ましょう

腕を合わせ、水平に前方へ突き出します。目線はおへそのあたりを見ましょう

同様に組んだ腕を背中にまわし、天井を見上げるように背中を反らしましょう

同様に組んだ腕を背中にまわし、天井を見上げるように背中を反らしましょう

⑤ 緩みがちなサイドラインを伸ばすウォールサイドストレッチ

背骨を中心に、脇腹から肩まわりにかけて左右に屈伸するトレーニング。ポイントは、足を肩幅に開き、伸ばす腕をしっかりと壁につけること。1セット3回で1日3~5セット行いましょう。

壁に手をつけ、足を肩幅より少し広めに開いて立ちます

壁に手をつけ、足を肩幅より少し広めに開いて立ちます

片手を高く突き上げましょう

片手を高く突き上げましょう

その手を壁につくよう屈伸します。この動きを反対の腕でも行います

その手を壁につくよう屈伸します。この動きを反対の腕でも行います

⑥ 背骨の動きをさらにスムーズに。チェア de ツイストストレッチ

背骨を中心に肩から腰にかけて背中の筋肉をしっかりと伸ばすトレーニング。ポイントは、肘で膝をしっかり押すこと。1セット3回で1日3~5セット行いましょう。

手のひらを胸の前で合わせ、足を組みます

手のひらを胸の前で合わせ、足を組みます

組んだ足の方向に体をねじりましょう

組んだ足の方向に体をねじりましょう

肘を膝に当て、しっかりと体を回旋させます

肘を膝に当て、しっかりと体を回旋させます

「自宅でパソコン作業中、もしくは家事の合間など思い立った時にやってみてください。ポイントは呼吸です。深く吸って、ゆっくり吐く、を意識し、背骨が柔らかくなっていくイメージを持ってトレーニングしてください。続けることで驚くほど姿勢が良くなりますよ!」(キャシーさん)

山本チャーリー周平トレーナーと辻本キャシーあゆみトレーナー

今回教えていただいたトレーニングをすべて行っても、15分ほどあれば十分。運動不足が気になっている方、肩こりに悩まされている方は、まずは一つだけでも、毎日の生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。無理をせず、自分のペースで続けていくことが大切です!

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