かゆいブツブツ!これってダニ?あせも?
初夏。湿度の上昇とともに活気づく彼らの名は「ダニ」。蚊のように日常的に刺される機会が少ないこと、汗をかきやすい夏をピークに被害が増えるため、あせもとの区別がつきにくい場合も。そこで、ダニに刺された場合とあせもの症状と対処法を比べてみました。
ダニ刺症
◎症状
一般家庭で見られるダニ被害の多くは、イエダニによるものです。イエダニは、夜間、寝具にもぐりこんで、ヒトの皮膚のやわらかい部分を刺します。そのため、腕や顔などの露出部ではなく、下腹部やわきの下、腰や内ももなどの衣類で隠れる部位を刺されることが多いのが特徴です。刺された当日から翌日に強いかゆみや紅斑などを生じることが多く、ダニが刺した箇所が、不規則に点在して腫れることが多いようです。また、同じ部屋で寝ていても、体質や寝ている場所によって、刺される人と刺されない人がいる場合も。
◎対策
ダニに刺されたことが考えられる場合は、すぐれた抗炎症成分PVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)配合の「ウナコーワエースL」「ウナコーワエースG」または、腫れや赤みにしっかり効くデキサメタゾン酢酸エステル配合の「ウナコーワクールα」がおすすめです。あわせて、就寝中に刺された場合は洗える寝具は洗う、布団乾燥機を利用する、掃除機を使って布団のダニやその死骸をこまめに取り除くなど、生活環境を整えることも必要です。
あせも
◎症状
「あせも」は、大量にかいた汗が汗腺をふさいでしまうことで炎症が生じる皮膚の病気。そのため、かいた汗が留まりやすい頭や首もと、ひじ裏、ひざ裏などに面状に集中することが多いのが特徴です。汗腺のどの深さに汗がたまるかによって、わずかに赤みをともなうものや、汗が肌表面の角質につまった状態が小さな透明の粒のように見えるものもあります。
◎対策
あせもを防いだり、できてしまったあせもを改善するためには、次のような対策で汗を拭いたり洗い流したりして、皮膚をできるだけ清潔に保つことが必要です。
- あせもができやすい部位(頭や首もと、ひじ裏、ひざ裏など)の汗をこまめに拭く(刺激で発症、悪化しやすいため、清潔なタオルで、こすらないように、そっと押さえる)
- シャワーや入浴などで皮膚を清潔にする
- 汗をかいたら下着を取り替える
さらに、かゆみが出ている場合は、かゆみ止め成分に加えて、皮膚表面を乾燥させる酸化亜鉛を配合した「レスタミンコーワパウダークリーム」などの市販薬を塗るのも効果的です。ただし、かゆくてかき壊している場合や、症状が広範囲に及ぶ場合、あせもかどうか判断がつかない場合などは、医療機関を受診しましょう。
ダニ | あせも | |
原因 |
ダニの吸血による |
汗腺に汗がたまって起こる炎症 |
患部の状態 |
下腹部やわきの下、腰や内も |
頭、首もと、ひじ裏、ひざ裏 |
対処法 |
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治療に |
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【参考】
『標準皮膚科学(第5版)』医学書院
『皮膚科のくすりの使い方』 じほう
『虫と皮膚炎』秀潤社
第②類医薬品これらの医薬品は、薬剤師、登録販売者に相談の上、「使用上の注意」をよく読んでお使いください。