ひざ痛
関節痛と生薬
天候や季節の変わり目は、疲れをおぼえやすくなるものですが、とくに寒い季節には、関節などの痛みに悩む人も増えます。また、「年齢とともにからだの節々が痛む」などの症状は、慢性化しやすい傾向があります。このような関節痛や神経痛に悩む人に対して処方される漢方薬にはどのような生薬が含まれているのでしょうか。詳しく見てみましょう。
関節痛や神経痛に処方される漢方薬
漢方薬では、関節痛などの鎮痛や、からだの余分な水分の代謝を目的に、生薬成分「ボウイ(防已)」が構成生薬となっています。
ボウイが含まれる漢方薬の例
・疎経活血湯(ソケイカッケツトウ)
〔効能・効果〕体力中等度で、痛みがあり、ときにしびれがあるものの次の諸症:関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛
・防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)
〔効能・効果〕体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの次の諸症:肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)
ボウイに含まれる成分・薬効
ボウイは、ツヅラフジ科の大葛藤(オオツヅラフジ)のつる性の茎および根茎を乾燥させて切った生薬のことで、ほとんど無臭ですが、苦味があります。
この生薬には、アルカロイドが豊富に含まれており、そのうちの主要成分は、鎮痛成分のモルヒネと構造が似ているシノメニンです。アルカロイドは、植物界に広く分布し、動物に対して特別な、しかも比較的強い生理作用をもつ有機化合物の総称です。
シノメニンの鎮痛・抗炎症作用について、さまざまな研究も行われています。
関節の炎症を取ることも大切
年齢を重ねると、関節の負荷などが原因で、軟骨が大きくすり減ってしまい、もとの形に修復できなくなります。そのうえ関節に炎症が起きてしまうと、その痛みをかばい、さらに関節周囲に過剰な負荷をかけたり、運動を避けることが筋力低下につながったりして、ますます関節痛が進行するという悪循環をまねくこともあります。
そのため、関節痛対策として、軟骨の健康に気を配るだけでなく、関節の痛みを抑えることは、とても重要です。
単体の生薬でも煎じ薬として、「神経痛、筋肉痛、関節痛の緩和」にも用いられるボウイ。
優れた鎮痛・抗炎症作用をもつボウイは、加齢やスポーツなどによる関節の痛みが気になり始めた方や、階段の昇り降りなどに不安がある方、関節の痛みをやわらげたい方などに活用していただきたい生薬成分です。
製品情報
効能・効果
- 1. 次の諸症状の緩和:関節痛・筋肉痛(肩・腰・肘・膝痛、肩こり、五十肩など)、神経痛、手足のしびれ、便秘、眼精疲労(慢性的な目の疲れ及びそれに伴う目のかすみ・目の奥の痛み)
- 2. 脚気
ただし、これら1・2の症状について、1ヵ月ほど使用しても改善がみられない場合は、医師又は薬剤師に相談してください。 - 3. 次の場合のビタミンB1の補給:肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時
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