からだとビタミン

からだによい成分として、よく耳にするビタミン。
「ジュースやお菓子にも入っているし、たいして効果ないんじゃない」なんて思っている方はいませんか?

でも、ビタミンは人が生きていくうえで欠かせない物質。
さまざまな疲れを癒すためにも、重要な栄養素なんです。

からだとビタミン

ビタミンって何?

お店に行くと、食べ物や飲み物、日用品にいたるまで、ビタミン配合商品がたくさんあふれています。
でも「ビタミンってなに?」と改めて聞かれると、考え込んじゃいますよね。
「入っていないよりは、入っているほうが良い栄養素」ぐらいに考えている方も多いはず。

ところがビタミンは、人間のからだに不可欠な5大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル)のひとつに数えられるほど、大切な栄養素
生命維持のために欠かせないものなんです。

「ビタミン」とはある機能を持つ物質の総称

「ビタミン」とはある機能を持つ物質の総称

「ビタミン」とは物質の名前ではなく、ある機能をもつ物質の総称

ですから、たとえばビタミンAにも、レチノールやレチナール、レチノイン酸のように、いくつか種類があります。

なお、ビタミンは体内ではほとんど作ることができないため、食品などから摂らなくてはなりません。

ビタミンの役割

エネルギーを作り出すサポート

クエン酸回路とビタミン

では、ビタミンはからだのなかで何の役にたっているのでしょうか?
その役割の1つはエネルギーを作り出すサポートです。

たとえば自動車は、エンジンでガソリンを燃やして、そのエネルギーで走っています。
エンジンがスムーズに動くためには、エンジンオイル(潤滑油)が欠かせません。
人間の場合、約37兆個もあるといわれる細胞の一つひとつに、エネルギーを生み出すクエン酸回路(TCA回路)という仕組みが備わっています。 クエン酸回路は、糖質や脂質、ときにはたんぱく質を燃料として、エネルギーを作り出すため常に回り続けています。

このクエン酸回路の潤滑油のようなはたらきをしているのが、ビタミンなのです。
ビタミンが不足すると、クエン酸回路がスムーズに回らなくなってエネルギーが足りなくなり、疲れを感じることになります。

つまり、疲れを癒すにはビタミン摂取が重要なのです。

健康なからだを維持する

ビタミンの役割、もう1つは健康なからだを維持すること。
疲れはエネルギー不足だけでなく、筋肉や神経、血行などからだの調子が悪くなることでも起こります。
ビタミンは、そうしたからだの調子が悪い部分を修復したり、抵抗力をつけたりすることで、健康を保つ役割があるのです。

なお、人間にとってのビタミンは全部で13種類ありますが、それぞれはたらきが違います。
また、ビタミンは単独ではたらくわけではなく、そのほかのビタミンや栄養素といっしょになって機能します。
そのため、かたよった食生活などで特定のビタミンが不足すると、からだの疲れがとれないだけでなく、ビタミン欠乏症という病気になることもあります。

人間にとってのビタミンとその効果
ビタミン名 特徴 主な効果 主な欠乏症
ビタミンA 粘膜と目のビタミン 粘膜や皮膚を丈夫にする。視力を調節する。 夜盲症、皮膚の乾燥、肥厚、角質化、(乳幼児では)角膜乾燥症からの失明など
ビタミンB1 抗疲労ビタミン、神経ビタミン 糖分をエネルギーに変える。筋肉の疲労を防ぎ、神経のはたらきを正常に保つ。 脚気(かっけ)、ウェルニッケ・コルサコフ症候群
ビタミンB2 肌と粘膜のビタミン 主に脂質をエネルギーに変える。粘膜を保護して細胞の再生を助ける。 口内炎、口角炎、舌炎、脂漏性皮膚炎など
ビタミンB6 肌のビタミン、神経ビタミン 主にたんぱく質を別の物質に変えたり、エネルギーを作ったりするのにはたらく。 ペラグラ様症候群、脂漏性皮膚炎、舌炎、口角症、リンパ球減少症、うつ状態、錯乱、脳波異常、痙攣発作
ビタミンB12 造血ビタミン、神経ビタミン、成長のビタミン 赤血球をつくる。神経細胞を修復する。 巨赤芽球性貧血、脊髄及び脳の白質障害、末梢神経障害
ナイアシン
(ビタミンB3)
皮膚と神経のビタミン エネルギー作りにかかわる。皮膚のはたらきを助ける。血液循環をよくする。 ナイアシン欠乏症(ペラグラ)
パントテン酸
(ビタミンB5)
代謝改善ビタミン、抗ストレスビタミン エネルギー作りにかかわる。ストレスへの抵抗力をつける。自律神経を正常に維持する。 成長停止や副腎傷害、手や足のしびれと灼熱感、頭痛、疲労、不眠、胃不快感を伴う食欲不振など
葉酸
(ビタミンM)
造血と発育のビタミン 赤血球をつくる。細胞分裂や成長を促進する。 巨赤芽球性貧血、(母体に葉酸欠乏症があると)胎児の神経管閉鎖障害や無脳症
ビオチン
(ビタミンH)
皮膚と髪のビタミン エネルギー作りにかかわる。皮膚や頭髪、神経の健康を保つ。 乾いた鱗状の皮膚炎、萎縮性舌炎、食欲不振、むかつき、吐き気、憂鬱感、顔面蒼白、性感異常、前胸部の痛みなど
ビタミンC 肌のビタミン、抗酸化ビタミン 皮膚や血管などを健康に保つ。抗酸化作用。 壊血病
ビタミンD 骨のビタミン 骨や歯の形成を助ける。 低カルシウム血症、骨軟化症、(小児では)くる病
ビタミンE 血行改善ビタミン、抗酸化ビタミン ホルモン分泌を調整する。血行をよくする。抗酸化作用。 溶血性貧血など
ビタミンK 血と骨のビタミン 出血時に血を止める。骨を強くする。 血液凝固の遅延

(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」などを元に作成)

ビタミン剤はどれも同じじゃない!

配合ビタミンの組み合わせでビタミン剤の効果は違います!

栄養バランスのとれた食生活を送っていれば問題ないのですが、現代人はビタミン不足ぎみ。
「疲れていて朝は起きられないから朝食抜き、お昼はコンビニ、夜は飲み会…」なんて毎日だと、必要なビタミンを食事から摂ることができず、ビタミン不足でさらに疲れがたまってしまう、という悪循環に陥ってしまいます。
そんなときには、医薬品などで足りないビタミンを補うことが重要です。

なお、複数のビタミンを組み合わせて摂ると、お互いの機能を補完しあって、さらに効果が高まります。
ビタミン剤を選ぶときは、からだの不調や疲れにあった組み合わせのものを選ぶと、より効果が感じられるでしょう。

ビタミン剤を上手に使って、健康的な毎日を送りましょう!