アレルギー性鼻炎とは

かぜによる鼻炎は、1~2週間で自然に治っていきますが、アレルギーによる鼻炎は、アレルギーの原因がなくならない限り続いてしまいます。
このやっかいなアレルギー性鼻炎とは、どのようなものなのでしょうか?

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎とは

アレルギーとは、花粉、ハウスダストといった、本来は人体に対して無害であるはずのものを、人体が「有害な異物」として認識したことによって起こる過剰な免疫反応のこと。
これが鼻粘膜で起こるものが、アレルギー性鼻炎です。

アレルギーの原因となる異物、すなわち抗原(アレルゲン)が鼻粘膜に侵入すると、マクロファージと呼ばれる免疫細胞がこれを食べ、「体に有害な物質だ」という情報をリンパ球に伝達します。
リンパ球は有害とされた物質に対抗するための物質「抗体」をつくって排除しようとします。
この仕組みは、私たちの体を守る生体防御システムで、この反応を「抗原抗体反応」といいます。
この「抗体」は皮膚や粘膜などにある肥満細胞に結合し、次の侵入に備えます。
この状態を「感作(かんさ)状態」といいます。
感作状態が成立したあとに、再びアレルゲンが侵入し、肥満細胞上の抗体と結合すると、肥満細胞は活性化して、アレルゲンを追い出すためにヒスタミンなどの伝達物質を放出します。
このヒスタミンなどが知覚神経や血管に作用して起こるのがアレルギー症状で、くしゃみや鼻水、鼻づまりが起こります。

初めて侵入してきたとき

初めて侵入してきたとき

感作状態の成立後

感作状態の成立後

誰もがアレルギーになるわけじゃない!

アレルゲン

よく、「アレルギー体質で・・・」という言い方をしますが、同じような環境にいても、アレルギー反応の出やすい人、出にくい人という違いは、確かにあるようです。

この体質の違いは、遺伝や生活環境の影響を受けるとされていますが、イメージとしてコップの水にたとえられることがあります。
人それぞれ、アレルゲンをためておくコップをもっており、アレルゲンが侵入してくるたびに少しずつコップにたまっていくと考えてみます。
このコップは、人によって大きさが違い、たくさんためておける人もいれば、少ししかためておけない人もいます。
このコップがいっぱいになった状態が感作状態で、次にアレルゲンが侵入してきたときにはあふれてしまう=アレルギー反応が起こってしまいます。
つまり、コップが大きい人はなかなかアレルギー反応が起こりませんが、コップが小さい人はすぐにアレルギー反応が起こってしまう、ということです。

アレルギーは遺伝的な影響が大きいとされることから、家族などにアレルギー体質の人がいる場合は、アレルギーを起こす可能性があると考えておいたほうがいいでしょう。
また、普段アレルギーを起こしにくい人でも、病気などで抵抗力が低下しているときにはアレルギーを起こしやすくなるので、注意が必要です。

ダニによるアレルギーとは?

ダニによるアレルギーとは?

花粉による季節性のアレルギーのほかに、ハウスダストなどによる通年性のアレルギーも近年注目されています。
こちらは季節を問わないので、むしろやっかいです。

家の中のちりやほこりをハウスダストと呼びますが、なかでもダニはとくにアレルギーを引き起こしやすいようです。
アレルゲンとしてのダニの代表は、チリダニと言われる種類で、体長は0.5mmにも満たない大きさです。
ふだんは人目につきませんが、じゅうたんや畳、ぬいぐるみなどに生息し、ゴミの中のフケやアカ、カビ、食品くずなどをエサにして生きています。
人を刺すことはありませんが、その死骸やフンにふくまれるたんぱく質がアレルゲンになりやすいことがわかっています。
また、アレルギー性鼻炎だけでなく、小児喘息やアトピー性皮膚炎においても主要なアレルゲンと見られており、とくに小さな子どものいる家庭では注意が必要です。

なお、アレルギー性鼻炎などの症状は、とくに朝方に出やすいと言われ、この現象を「モーニング・アタック」と呼びます。
これは、朝、人が活動を開始することで、鎮まっていたハウスダストがいっせいに舞い始めるために起こるといわれていますが、朝起きたばかりのときは、自律神経が休息状態から活動状態へと切り替わっていないため、アレルゲンに反応しやすくなっているという説もあります。
いずれにしても、朝起きてくしゃみを連発する場合などは要注意です。